遺品整理で見つけた貴金属の相談はどうすれば?
高齢化社会において、遺品整理の需要が高まりを見せています。両親や兄弟姉妹だけでなく、遠方で一人暮らしをしていた親戚が亡くなったなど、思わぬ形で遺品整理に関わるケースも増えてきています。
故人を思いながら行う片付け、そして遺品整理は、まず最初に行わなければならない作業でしょう。その遺品を整理していると、単なる不用品だけでなく、故人の思い出の品や、なかには貴重品が見つかることもあります。
しかし、いつまでも遺品整理にかけていられる時間はありません。思い出を大切にしながら行う遺品整理と、そこで見つかる遺品の取り扱いを適切かつ速やかに行い、価値のある遺品を見極める方法をご紹介します。
見つかった貴金属はどうする?
遺品を整理していて見つかった貴金属は、故人が気に入って身に着けていたものであれば、その後も仏壇などに備えておくことも考えられます。
しかし、よほどの思い入れがある場合を除いては「そのようなものまで残していてはキリがない」と思うのではないでしょうか。それ以外にも、収集していた貴金属類などは、やはり価値があれば、買い取ってもらうことも検討することになるでしょう。
ところが、貴金属と一口で言っても、その価値は専門家でないと見分けは難しいです。専門家へ依頼するにしても、遺品の整理から清掃・それに加えて貴金属の買い取りとなると、個別に依頼をするのは時間や手間が気になります。そこで、その全てをまとめて行ってくれる遺品整理業者への依頼を検討しているケースも多いでしょう。
遺品整理業者とは
遺品整理専門の業者が数多く誕生したのは、2002年頃からといわれています。そして年々その数も増加し、今では数多くの業者が登場しています。
しかし残念ながら、その中には悪質な業者も存在し、大切な遺品が粗雑に扱われたり、不当に安く買い取られたりするケースも多々あるのです。それ以外にも、高額請求・不当な追加請求などの被害も各地で報告されています。
それでは、悪質な遺品整理業者をどのようにして見分ければ良いのでしょうか。一目で確認できる方法としては、まずは業者とその従業員が「遺品整理士」の資格を持っているかどうかです。
遺品整理士は、遺品の扱い方だけでなく、貴重品がよく保管されている場所やその探し方の講習も受けているのです。遺品整理をできる限り速やかに行うことはもちろん大切ですが、遺品整理士がいない場合、遺品が粗雑に扱われてしまう恐れがある上に、故人によって隠されていた貴金属や貴重品もまとめて処分されてしまう危険性も生じます。
料金の見極め
悪質な業者の見分けを終えたところで、もっとも気になるのがその料金ではないでしょうか。遺品整理の需要が増えたとはいえ、一個人が遺品整理に関わる機会はそう多くはありません。相場も全く分からずに困惑してしまうことでしょう。
そこで大切なのは、複数の業者を比較して検討することです。しかし、ただ金額だけで判断することはひとまず避けたいところです。業者の評判が分かれば、口コミなどの情報も仕入れておく必要があります。
また「遺品整理業者」といっても、清掃が専門の業者や廃棄物処理が専門の業者、そして中古品等の買い取りが専門の業者など、業者にはそれぞれに分野の得意不得意があります。最終的に金額で決定するにしても、検討の段階では評判や得意不得意なども視野に入れて考慮することが大切です。
そして最後に、比較検討で絞られたところで、残った業者で相見積もりをとることも必要です。ここも金額だけが目的ではありません。見積もりの際、実際に訪問する社員と会うことで、安心して任せられる業者かどうかの判断ができます。
「この人なら、大切な故人の遺品を預けることができる」と思える人を選ぶことにより、その場の見積もり額だけではない信頼関係が生まれます。そうすれば、遺品整理中に起きた思いがけない事態にも、誠実に対応してくれることにつながるのではないでしょうか。