こんなとき遺品整理業者
遺品整理を素人がすると…でもお伝えしているように、自分たちですべてをやろうとすると、時間や手間、お金がかかるほか、精神的につらい作業になります。
そんな方に代わって遺品を整理するために存在するのがプロの遺品整理士や遺品整理を専門とする業者なのですが、実を言いますと、はじめから遺品整理が私たちの手に負えない場合もあります。そのようなときは業者に任せます。
手に負えないとは、どのような状況なのか具体例を挙げて説明していきます。
遺品整理業者に任せるべき場合① 汚部屋
今、部屋の中をきれいに整理できない人が増えています。怠惰であったり、なかには病気・要介護状態であったりと仕方ないときもあります。単身世帯・一人暮らしならトイレや浴室、玄関まで家全体を片付けられていない状況になります。
汚部屋の大きな特徴は、大量のモノで埋め尽くされることです。
足の踏み場がないほどの大量のモノが積み重ねられ部屋中に散乱します。たとえば、1個あれば足りる日用品がいくつも買い置きされ、値札が付いたままの洋服、買ったまま開封されていない雑誌・本などが部屋を占領するのです。
まずは、床に置かれているモノから整理をはじめていくのですが、床に置かれているモノを置きなおすスペースを探すのに一苦労します。共用部に置くと、隣人、同じ階の住民に迷惑をかけます。
汚部屋は素人だけで対応するのはむずかしいです。
遺品整理業者に任せるべき場合② ゴミ屋敷
汚部屋が長期化し進化したのがゴミ屋敷です。汚部屋になるとごみも溜まっていきます。ゴミ屋敷は、モノが多いうえに、ごみが捨てられることなくどんどん溜まってしまった結果です。紙、プラスチックなどは保存状態がよければ腐ることはありませんが、食べ残し・飲み残しといった生ごみ類は放置すると腐敗し悪臭を放ちます。部屋は一気に悪臭で汚染されます。
遺品整理をしようとごみを片付けるにしても、自治体や管理組合によっては、ごみ出し日以外の持ち出しは厳しく禁止されていますので、ごみ置き場に持っていく場合は事前確認・日程を合わせるなどの注意が必要です。
大量のモノとごみに囲まれたうえ、悪臭が漂うゴミ屋敷は、素人が遺品整理できる状態ではありません。
遺品整理業者に任せるべき場合③ 害虫大量発生時
ここでいう害虫は、ウジ、ハエです。生ごみからウジがわく、生ごみからハエが発生するという表現を使う方もいますが、生ごみがウジやハエを生み出すわけではありません。ハエは糞や生ごみなどのにおいを好むとされ、そのにおいに引き寄せられ集まります。その際に卵も産みつけるのです。
すると、卵がふ化しウジが発生します。ウジはさなぎになりハエに成長するのです。さらに、成虫したハエがまた卵を産みつけ、そこからまたふ化しウジが発生するという無限ループが続きます。
そのため、ハエがいる状態でずっと窓や戸を閉め切っていた場合、ウジやハエが次々と発生するおそれがあるのです。
警戒心の強い動物であれば一目散に家や部屋からは出て行ってくれるのですが、ウジやハエは人が室内に入ってきてもお構いなしで、縦横無尽に飛び交い、うごめきます。
ハエやウジが大量発生した場合、遺品整理どころではありません。害虫駆除サービスも展開している遺品整理業者に依頼されることをオススメします。
遺品整理業者に任せるべき場合④ 孤独死
配偶者がお亡くなりになったあと単身で生活していた方などで、寝ている間に病症で息を引き取る、部屋の中で転倒などの事故に遭いお亡くなりになる、自殺する方もいて、一人暮らしゆえに看取られることもないまま数日後、周囲から悪臭がするなどの苦情や通報を受けてはじめて発見される場合も少なくありません。
内閣府平成29年版高齢社会白書によると、東京23区内一人暮らし65歳以上の方の自宅での死亡者は3127人(2015年)でした。その10年前が1860人(2005年)で、増減があるものの年々、ほぼ右肩上がりで増えています。※東京都監察医務院公表データ
孤独死の現状レポートによると、発見までの日数は、男性23日、女性7日、平均20日となっており、その間に死体は腐敗し、そこにハエが産卵すればウジやハエが大量に発生します。
さらに死臭は強烈で、においが体に染みつくと、入浴して体を洗ってもなかなか落ちないといいます。また、形見として何か持ち帰ろうとしたけど、遺品に死臭が染み付いていたため断念された方もいます。
死臭が染み付いた部屋は特殊清掃をしなければ遺品整理はできません。
遺品整理業者に任せるべき場合⑤ 実家が空き家
ゴールデンウィーク、夏休み、お盆、シルバーウィーク、お正月と定期的に帰省できたらいいのですが、仕事や家庭の都合でなかなか時間や費用がとれずに実家の遺品整理もできずに空き家のまま放置している方、注意です。
実家の中に捨て忘れた生ごみがあると、もちろん腐敗し、そこからウジやハエが大量発生します。また、すき間などからネズミや野良犬・野良猫が入り込み棲み家とすれば、糞尿をまき散らして汚しまくることもあります。
実家に足を運び、そのような状況に遭遇した場合は速やかにドアを閉め、外から遺品整理業者に連絡します。